top of page
kei umezawa

冬野菜の収穫と循環



 te to ba〈手と場〉の裏には小さな菜園があります。

 


 その菜園で今年は秋にカブや大根、ホウレンソウなどを植えました。



 みんななかなか立派に育ったので収穫しました。



 無農薬で化成肥料なども一切、使わないので「出来るもんかな?」とかなり不安でしたが、意外に育つものだから感動です。



5年前にお店が出来たときの庭は、ガラクタや廃棄物、そして大きな石がたくさん埋まった粘土質の土壌で、到底、作物ができるとは思わなかったので感慨深いです。



最初はバジルやディルといったハーブ類から育て始め、毎年、少しずつ掘り起こしては、ゴミや岩を取り除き、腐葉土や培養土、そしてお店でたくさん出る生ゴミをコンポストにしたものを混ぜ合わせて土壌改良を重ねていました。



土壌改良といっても、専門家ではないので、非常に感覚的でしたが・・・それでも年々、土の中に住み着くミミズや生き物の種類は増えて、少しずつですが土もふかふかしてきた感じがします。


化学肥料は使わないので、野菜の成長はゆっくりです。

でも、ゆっくり自然のまんまのペースで大きくなっていくのを見るのは毎朝、楽しみです。


それになんだか体にも良い気がします。


不自然なものや人工的なものはこの菜園に入り込むことはなく、私たちがお客さんに出した食べ物から出る生ゴミとそれを分解する微生物を含む多様な生き物がそこで活動し、栄養のある場所が移り変わっていきます。


栄養のある場所が移り変わる・・・というのは


最初は生ゴミに残っている栄養が、生き物たちに摂取され、分解され、最後に土に戻され、お野菜がその栄養を吸い上げて大きくなっていく。


そしてそれを人間が食べて吸い取る。


もちろん人間が食べるだけ食べて、栄養を土に戻してあげなければ土はどんどん痩せていくでしょう。


なんともわかりやすい理屈のお話ですが、実際に起こっていることはとても複雑で神秘的。


それをいつも想像しながら、毎朝、育っていく野菜を見ているのが実は楽しいのかもしれません。




最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page