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te to baのスパイスカレー

執筆者の写真: te to ba <手と場>te to ba <手と場>

本日、今年初営業日でした。

予想していたよりも遥かにお客さまが多く、嬉しい限りでした。

帰省の方だけでなく北海道から釣りをしに五島へいらしたという方まで。

北海道のアジはめっちゃ小さいと聞いてびっくり。なんでも大きいイメージがある北海道・・・。

今日はカレーの話。

今日と明日は、相棒、keiさんがおやすみ(結局、夕方から出てきてもらいましたが・・・)のため、バイトに来てくれてる子がいたとしても2人じゃ、満足のいくクオリティのものが出せないと判断し、スパイスカレーのみの提供に。

オープン前から予約のお電話をたくさんいただきましたが

カレーのことをお伝えすると、ご予約をキャンセルする方もいらっしゃいました。

なんだか、カレーって、

「忙しい時のご飯」か、「どこで食べても同じ安心する味」

そんなイメージがついていませんか。

そんなイメージからキャンセルいただいたかどうかはわかりませんが、

実は私も、そんなイメージを持っていた1人。

でもte to baをオープンする前から、カレーは絶対に出すと決めていました。

理由は、カフェ=カレーのイメージがなぜか私の中にあったから。

おそらく東京でよくいくカフェや喫茶店のメニューに必ずカレーがあったからかと。

好きだったカレーを出していたカフェは、皆、スパイスを調合して作るカレー。

市販のルーを使用し、小麦粉を入れたもったりとしたカレーというより

野菜とスパイスのみで、食べたあと胃もたれしないあっさりとした、でもコクのあるカレーでした。

家では、市販のルーのカレー。

これが苦手だったんです。

小麦粉が重たいのか、化学調味料が身体に合わないのか。

給食や夕飯がカレーと聞くと喜ぶ子が多い中、

私はずーんと重い気分になっていたのを思い出します。

だからこそ、自分で作るカレーは、自分が美味しいと思えるカレーを作ろう!

と一昨年の夏前頃からずっとカレー作りを研究。

いろんな本を参考にしたり、インターネットの情報を拾い上げ、

スパイスを仕入れては、少量で挑戦。

最初に作ったカレーは、本当にあっさりしすぎていて

なんのコクもなく、飲み物でした・・・カレースープかな。

少量といっても毎回3人前くらいは作れてしまうので、

毎日カレーで正直苦しかったのですが・・・

ようやくたどり着いた時にはすでに冬。レセプション間近となっていました。

オリーブオイルを惜しげも無く使い、クミンシードをパチパチと鳴らし、

玉ねぎをたっぷり使い甘みを出すまでしっかり炒め、トマトの酸味を加えて水分をとにかく飛ばす。

そしてスパイスをブレンド。

そして、赤ワインと鶏がらスープでコトコト煮込む。そして隠し味のアレを入れて、少し休ませ・・・完成。。。

とってもシンプルな工程ですが、

量が多くなればなるほど、時間がかかります。

鶏がらスープも、近くのお肉屋さんから鶏ガラを仕入れ、

3〜4時間かけて煮込み作り上げる。

ワインで鶏肉を煮込んだり、鶏ガラスープと合わせた後にさらに煮込んだり。

とにかく時間がかかるんです。スパイスカレー。

keiさんがte to baに来てから、最初のレシピにさらに深みを出すために

いろいろな工夫を重ねて、今のカレーとなっています。

はじめはわたしがほぼ1人で作っていたカレーも、今ではkeiさんの仕事になってしまうほどものすごい体力勝負。一度に作る量が多いからなのですが・・・。

少し前から、ここ、福江島では「カレー」を提供する人やお店が増えてきた気がします。

それだけポピュラーな食べ物であり、きちんと1から作ればそれぞれの個性がひかる一品。

もし、カレーを「どこで食べても同じ安心する味」と思っている人は

おそらくレトルトのルーを使ったカレーしか食べたことがないからでしょう。

話は脱線しますがカフェをオープンすると決めてからいろいろな業務用食材を扱う企業のカタログを見ましたが、こんなものからあんなものまで!!

便利な世の中で、ちょっと手を加えるだけで「一品」になる食材がたくさん出ています。

もちろんカレーも。

でも、うちのコンセプトとして、少なくとも食べ物に関しては「ここでしかないもの」そして、安全なものを提供したい。

そんな想いが強く、いくら手軽な商品が出ていようとも

ぐっとこらえて、3時間かけて鶏がらスープをとり、

3時間かけてカレーの素をつくり、

1時間かけて、カレーへと仕上げていきます。

うちのカレーは要領が悪いカレーです。

その分、いろんなものが詰まっています。

同じ福江島内にも美味しい手作りカレーを出している人たちが複数いて、

まだまだ食べに行けていないので、

私自身も食べ比べたいなと思いつつ、お客さんにもぜひ食べ比べて

「カレーって個性的な料理なんだ!」と思ってもらいたいなと。

うちの人気ナンバー1メニューは、「te to ba ランチ」

いわゆる日替わりランチ。

中身は日によって変わりますが、

基本的にサイドディッシュは五島の野菜をメインとしたサラダやキッシュ。

そして、かつお出汁のスープに

メインのおかず。

確かに品数も多く、お得感を感じるかもしれませんが

実はスパイスカレーが一番食べてもらいたいメニューなのです。

自信をもって出せるものだから。

手前味噌ですが、

昼にも夜にも度々訪れてくださる

女性2名のお客様から

「カレーに感動した」

とおっしゃっていただいたことがありました。

1回作るたびに7時間かけている労力と

カレーのレシピが出来上がるまでカレーと戦い続けた労力が

その一言で一気に癒されました。

私も、他、飲食店で「美味しい!」「感動!」と思った時は

恥ずかしがらずその言葉を言おうとも思いました。

最後、なんだか自慢かよ!って感じですが。

お口に合うか合わないかは、人それぞれ。

もちろん合わない方もいらっしゃると思います。

日本のカレールーのカレー、海外で大人気ですし、

美味しいからロングセラーなんですもの。

けど、私は苦手(笑)

次は、お魚を使ったカレーなどもできたらなぁなんて思ったりもしています。


写真は去年のオープン前日に撮影してもらったもの。

うちの子どもてんちょと、カレーの写真。

カレーは今とだいぶ盛り付けが違いますが良き写真がなかったので

この写真を。

子どもって1年でこんなに大きくなるんだなーと

今の子ども店長の顔を思い浮かべながらシミジミ思いました・・・。


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