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小さな宇宙

執筆者の写真: te to ba <手と場>te to ba <手と場>


ここ数ヶ月またブログが止まってしまっていました。

ここ最近te to ba <手と場>は大きく店内が変わりました。

いえ、ようやくお店らしくなったというか、

ようやく目指していた姿に近づいてきたというか。

te to baの看板には

shop & cafeと記載しています。

最近外に大きな大きな暖簾もつけたんです。

そこにもshop & cafeと記載しています。


シャッペスパン#30を3本も使い切った大作。

相棒にも手伝ってもらいながら自分たちで作り、設置しました。

そして、店内は今、五島のお茶や、椿油、はちみつなど五島産のおみやげになりそうなものから、五島在住の日本一若い桶職人が作る桶、五島で釣れる魚が繊細に描かれたアパレル製品、手仕事が感じられるはさみ焼きや、靴下など、オープン当初は取り揃えられなかったモノが少しづつ増えてきました。




直近だと、かすみ草を熊本県の小さな島、湯島から直送してもらいました。




おかげで店内がぐっと華やかに。

もともとte to baをオープンする前から

こういったセレクト商品を扱いたいと思い始めたのですが

わかりやすいcafeの部分が、先行してしまいそちらに多くの時間をかけてしまっていたため

なかなかshopとしてのte to baの準備ができていませんでした。

<<言い訳デスネ>>

ようやく繁忙期も終え、秋頃から少しづつ本当に心から良いなと思うものを集め、

紹介することができるようになってきました。

もちろんcafeとして廃業したわけではないのですし

今まで通りcafeとして来店していただくのも嬉しいのですが

本当は

何を私たちが良いと思っているのか、

を店内から

感じとってもらえる場所になったらと思っています。

なんだかこう言うと自己満足の世界を追求しているようですが、

日本に残る手仕事や、新しい取り組みをしている人が伝えきれていないことを

私たちの場で伝えていけたらと思っているのです。

もちろんそれにはまだまだ私も表現しきれていないところも多いのですが。

cafeを始めたのも

「こんなに美味しい食材が豊富なんだもん。食べてみて」

という伝える手段でした。

そのためにもなぜ、te to baにこの商品があるのか。

なぜ、こんな置物が置いてあるのか。

どんな食べ物があるのか。

なぜ、この書籍が置いてあるのか。

ひとつひとつこのブログでも、それのある意味を紹介していこうと

重い腰をあげ、パソコンに向かったのでした。

もちろん今日1日のブログで全部を記載したいのではなく、少しづつ。

今日はかすみ草。

小さな宇宙とブログを題したのはかすみ草について書きたかったから。



このカラフルなかすみ草は先にも書きましたが

熊本県の小さな島、湯島にある「元気もりもり農園」さんという

一見するとかすみ草農家さんとは思わないようなチャーミングな名前の農家さんから

直送してもらいました。

小さい頃からかすみ草が大好き。それは母の影響だった気がします。

母の誕生日にかすみ草だけの花束をプレゼントしたことがあったようななかったような。

わたしの小さかったころは白色のかすみ草しかもちろん見たことはありませんでした。

それでも白いかすみ草の存在感といったら。

一つ一つのお花はとても小さいですが、まとまった時の存在感はバラよりも強い気がします。

小さな宇宙が広がっていく感じ。一つ一つの花が星にしか見えないんですよね。

小さい頃に、一粒のお花だけじーっと見ていて、ごめんねと思いながらちょっと解体してみたりすると花びらの数に驚かされたり。何枚だったかなんて覚えてませんけど紙粘土で再現しようとして失敗した記憶があります。

あれだけ小さい花なのにぎゅっとひとつひとつに込められている年月なんかも感じる。

実は納品された花々でスワッグを作る際何かテーマが欲しいと思い相棒に

「何か名前つけたい」

と話したところ、「星にしか見えない」

と同じことを言われました。


それからスワッグには一つ一つ、星のイメージをこころの中で名付けています。スピカとか。

夢がかなった瞬間でもありました。

女の子だったころ、一度はお花屋さんになりたいなんて思いませんでしたか。

こんなに綺麗な色のかすみ草たちを自由にスワッグにしていけるんです。

届いた日は半日くらいずっと眺めてスワッグにしていました。

元気もりもり農園さんから仕入れさせてもらえることになったきっかけは

わたしが協力隊だったころに出会った同じ五島列島の宇久島の協力隊だった森はるかちゃんに出会ったからです。彼女のお兄さんが経営されているかすみ草農園だったのでした。

正直私は、お花は自然な色のままが一番綺麗なんじゃ?と

染め上げているように見える花々がかわいそうに見えていたところ

実際に一度機会があり送っていただくと

カラフルなかすみ草たちもずっと元気なままそのままドライフラワーになってくれました。


かすみ草農家さんである森さんや、友人のはるかちゃんも「可愛い可愛い」と

心の底から思いながらお花を出荷しているそう。

時に、出荷する際には、親心のような気持ちで寂しくなるんですって。

そんな気持ちで育てられているかすみ草たち、ぜったい幸せだと思います。

そして元気もりもり農園さんのかすみ草の色たちの

無理のない色たちがまた、素敵で。

色は無限に再現できるようで絶妙な色の違いの花々を送ってもらい

今まで思っていた「無理に染められてかわいそうなんじゃないか」という思いは

一瞬で消え去りました。

だって、すごく愛情こもって育てられて、さらに長く観賞用としても愛用してもらえるように

染められた花たちです。

その心は、仕入れさせてもらったわたしにも十分すぎるくらいに響いております。

とても美しい。

星にしか見えないかすみ草たちのおかげで

te to baが小さな宇宙のように見えるんです。

星がきらきら輝いているみたいに。

半ドライの状態で納品してもらったので、少しづつ乾燥が進み小さくなってきた星(花)たち。

それでもなおわたしには愛おしくてたまりません。

これは単なる商品ではなくそこにずっと留めておきたいなぁと。

なので、これからも定期的に仕入れていきたいと思っています。



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